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母の人生 ①

2017.09.04

母の人生 

 

太限官禄と太歳官禄が忙しいと日々の予定もびっしりになってしまうものですね。
Blogも続けて更新が出来なくて・・・。


 
前回までの記事で父とお爺さん、そして母の事について命盤を添えて説明しました。
今回は、もう少し母の事を書きたいと思います。

母の事を綴っていくと、父もお爺さんも登場人物となって物語に出てきます。

この物語はあくまでもノンフィクション実話です。

 

 


母と父は再婚同士で、母の初婚の夫は不甲斐ない男で実母と二人で東京の下町の長屋暮らし、そこへどんな縁が有って嫁いだのかは知りませんが、新婚から8畳、一間きりの長屋に三人暮らしになりました。その一つしか無い部屋には台所もトイレも風呂も無い、本当に部屋がガランと有るだけのものです。日中はまだ良いのですが、就寝する時間になると夫と嫁とお姑が「川の字」の如く三人並んで寝るのだそうで、夫は母親が寝付くのを待って、嫁の布団に忍び込んでくるという日々の状況であります。「声を立てずに」、そんな言ったって、ゴゾゴゾ衣摺れする音はしますし、絶頂期になれば否応なしに吐息も荒くなる訳で、それを狸寝入りのお姑は密かに聞いている内は良いのですが、成れてくるとお姑はちょいと起き上がって、息子の営みを観ているというのです。

 
部屋の中は灯りが無く真っ暗ですが、隣家の灯りや街灯の灯りが僅かに窓から入っているものですから、それはそれは暗闇といえども営みの様子は判るのでしょう。その内に息子は我を忘れ布団を蹴飛ばすものですから、嫁と息子の顕な肌が薄明かりに浮かんで観えるのです。母は最初そんなことは気付かなかったそうで、しかし、ある時、ふと最中に目を開ければお姑が覆いかぶさるように覗き込んでいる、その目と目が薄明かりの中で合ってしまったのです。母は思いっきり冷水を掛けられた思いになったそうです。

 
もうそれ以来、夜を拒否し続け夫婦の関係は悪化の一途という訳です。夜の関係は早々終焉になったのですが、子宝は授かり男の子を出産しました。

 
夫は毎日毎日、大八車で雑貨を挽き売りして日銭を稼いで居ましたが、大した収入には成らずに、夕食は家族三人が一匹の秋刀魚を長屋の共同炊事場の七輪で焼いていたそうです。

 
母の実家は一応裕福の家でしたので、そんな生活が長く続けられる訳はなく、実家の父に手紙を書いたら、父は「直ぐに帰ってこい」と、それから数週間の内に密かに迎えに来て、夫もお姑も出かけて留守の日を狙って、まだ乳飲み児の男の子を置いて出てきてしまったのです。

本当は子供を連れて来たかったのですが、父親がどうしても「連れてきてはダメだ」というので泣く泣く置いて来たのです。

 
東京から山梨に向かう蒸気機関車に載り、何時間も掛けて笹子の峠を越えます。東京を出たのは午前中で父親が「可哀想なことをした」と東京見物をさせて滅多に食べたこともない美味しいお昼をご馳走してくれ、機関車に載ったのは午後1時頃。それから笹子の峠に差し掛かるのは夕日も山陰に入るような頃です。気が付けば胸の乳房が張って仕方がないのです。もうその乳房を欲しがる幼子も居ないと思うと涙が止まること無かった。
その幼子も生きていれば8090歳でしょう。

 
 
 
<続く>
 
 

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